保健師という目標:たび猫の看護師転職記

保健師という目標

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看護学校に入学した時点で、私には次の目標が一つできていた。それは“保健師になる”という目標であった。

 

保健師とは、簡単に言うと、看護職の中の一種であり、看護師が病気の人の看護をするのが主な仕事だとすると、保健師は病気の予防や色々な医療職のコーディネーター役を主とする仕事である。

 

看護師になると決めた私に、父が“看護師になるなら、絶対に保健師を目指せ”とアドバイスしてくれたのだ。保健師などという言葉を知らなかった私は、何のことだかさっぱりわからなかったが、調べてみると、病気の予防に興味があった私には、どうやら保健師のほうが合っているのではないかと思い、看護学校に入った時点で、保健師になることを決めていたのだ。

 

保健師にはどうやってなれるのかというと、看護大学に入れば保健師になるための教育課程も含まれているので、4年間学べば自然に看護師と保健師の両方の国家試験を受ける資格ができる。しかし、私が入ったのは看護専門学校だ。専門学校は残念ながら、3年間学んでも看護師の国家試験受験資格しかもらえない。要するに、もう一つ保健師のための学校に入り、そこで1年学ばなければならないのだ。

 

私は、看護学校に入学した時点で、保健師学校入学を目指していた。だから最初から、勉強も人一倍頑張った。3年後には保健師学校受験のために、また受験勉強をしなければならないからだ。しかも、保健師学校は少ないので、競争率もかなり高い。そんな受験を乗り切るにはこの3年間の知識の積み重ねがものを言う、と常に頭の中に入れ、看護学校の授業を受けていた。

 

また、私は保健師の学校は、入学した看護師学校と同じ県立の短大の保健学科に行きたいと、ひそかに決めていた。短大は家から遠いので通えなくなってしまうが、1年くらいならどうにか一人暮らしをしても経済的にやっていけると、計算していたのである。短大なので少し学費が高くなってしまうが、県立なので他の短大や大学に比べ学費が安い。それに同じ県立なので、私の専門学校からは推薦試験を受けられるのだ。それには成績優秀者でなければならない。そのために、私は入学当初からがむしゃらに勉強したのである。

 

大学時代の私を思うと、別人かと思うほど、私は授業を熱心に受けた。現役で来た同級生の子たちの中には、きっと私のことを白い目で見ていた人もいるかも知れないが、そんなことは気にせず授業は一番前で聞き、わからないことがあれば先生に質問し、家に帰っても必死で勉強した。

 

今まで勉強嫌いな私だったが、頑張って勉強し内容が分かってくるにつれてドンドン勉強が面白くなり、さらに勉強に打ち込めるようになっていった。生まれて初めて勉強の楽しさを知った私は、わき目もふらずに勉強したのだった。学校が終わった後や休みの日は看護助手のバイトをし学費を稼ぐ。そしてその合間を縫って勉強する、というまさに苦学生の日々が続いた。

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