看護学校の生活:たび猫の看護師転職記

看護学校の生活

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看護学校に入って驚いたことも沢山あった。専門学校であったけど、大学と同じ様なところだろう、と思って入った私だったが、それは大きな間違いであったのだ。わかりやすく言うと、そこは女子高の延長みたいなところであった。先生のノリや学校のルールが、高校みたい、いや中学校みたいなものだったのだ。

 

私は、最初これに馴染むのが大変だった。まず、授業は「起立、礼」で始まった。これにはびっくりした。そして、中学校みたいに係活動なるものがあり、どれかに所属し活動しなければならないのである。授業も、やたらとグループワークなるものが多い。何か問題があるとすぐに全員集められ、ホームルームみたいなものを開かされ、みなで話し合わされる(もちろん先生が主導である)。

 

授業からその他の活動まで、全てが管理的であり、何となく義務教育の生活を思わせる学校生活であった。そのため一度大学生活を経験した私にとっては全てが驚きの連続だった。先生たちは、陰で私たちの内申書をつけているのではないかと思ったほどだ。高校を卒業し、そのまま現役できた私の同級生たちは、驚くこともなく受け入れていたので、現役でくれば驚くことではなかったのかもしれない。

 

大学時代、のびのびと育った私は、最初このような管理的な学校の体制に違和感を覚えた。高校を卒業し、もう大人となった人たちをこのように扱うのはどうかと思ったのだ。しかし、看護師の世界には必要な規律なのかもしれない。素人の私にはわからないことだ。私がこの世界に入ったからには、「郷に入れば郷に従え」と言うではないか、ということで従うことにした。

 

同級生の中には、男の子も数少ないがちらほらいた。中には私のように遠回りの男の子も数人いた。彼らの中には、実際あからさまに反発している人もいたので、やはり遠回りしてくるとちょっと異常に見える世界なのかもしれない。だから、遠回りして看護学校に行く人には、このことを覚悟して入る必要がある。

 

これは看護師になってからも同じである。専門職であり、しかも医療という特殊な分野であるため、やはり一種独特な世界である。普通の常識が通用しないところもあるので、普通の世界とは違うということを重々承知してから飛び込む必要がある。(どのように特殊なのかは後ほど詳しく記述するが・・・)

 

また、授業に関するきびしさも大学とは段違いだった。文系の大学のように甘い気持ちでいったら、間違いなく落第してしまう。まず何が何でも出席しなければならない。出席日数が足りなければ、いくら成績が良くても、それだけでもうアウトである。しかも、大学のように単位制ではないため、3年間かけて取ればいいや、なんてのんきなことは言っていられないのである。

 

こうして実際看護学校に入学してつくづく感じたことがあった。それは看護師の国家試験を乗り切るためにはそれなりの覚悟とモチベーションを持っていないといけないということだ。なぜなら学校生活も勉強も厳しく、ましてや実習は厳しいを通り越して辛く、しかもこれらを乗り切っても自動的に看護師の資格が取得できるわけではないからだ。このような厳しさの中で、3年間のうちには途中でドロップアウトしてしまう子もけっこういるのであった。

 

ちなみにモチベーションは、何でも良いと思う。これらの辛さを乗り越えられるだけの強いモチベーションでありさえすれば、だ。“手に職をつけたい”、“お金を稼ぎたい”、“人を助けたい”、など何でもいいと思う。“白衣に憧れた”などという理由でも、辛さを乗り切れるだけの強いモチベーションであれば、乗り切れると思う。要するに、この辛い3年を乗り越えたあとの輝かしい自分を、いかにはっきりとイメージできるかが大事なのではないかと思う。

 

看護学生のこの時の私は、3年後、いや保健師の学校に行った後の4年後、自分の前には、輝かしい自由な未来が開けていることを、心の底から信じていたのだ。

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